『今宿いにしえのあかり』3年ぶりの開催に向けて-青木竹灯籠の会の軌跡
文=シバタリカ 写真=末本圭子
ここ数年、コロナ禍で開催が見送られていたけれど、秋は灯りのイベントが目白押し!
- 福岡市街の『博多ライトアップウォーク千年煌夜』
- 日田の『千年あかり』
- 熊本市街の『熊本暮らし人まつりみずあかり』
- 竹田市の『たけた竹灯籠 竹楽』
などなど。
実は、規模は小さいけれど、我が街今宿でも素晴らしい灯りイベントがあるのです。
それは、
『今宿いにしえのあかり』

今宿公民館と今宿校区自治協議会との共同主催で、2022年10月15日(土)に開催が予定されています。
今回は会場の大塚古墳のふもとで竹灯籠を設置する『青木竹灯籠の会』の皆さんが、開催に向けて竹灯籠の点検をしている場にお邪魔して、お話を伺いました。

『青木竹灯籠の会』は今宿青木に住む有志で2011年に結成されました。毎年8月に開催される『青木盆踊り』の会場入り口(今宿青木公園)が暗く、そこを灯篭で明るく照らせないか、という考えのもと、竹灯篭を設置したのがきっかけだそうです。
その後、前述の『千年あかり』や『みずあかり』を観覧し、作品の美しさに心を打たれ、回を重ねるごとに作品のレベルも上がっていきました。

こちらの富士山は、竹を12本連結した、高さ180cmの大作。ろうそくではなくLEDライトを用いて青や赤の花火を演出します。
製作者の一人の梶原さんは苦労した点についてこう語ってくれました。
「A4のコピー用紙に書いた図案もとに型紙を作った。理論上は単に拡大すればいいやと考えていたが、A3のコピー用紙を2、30枚も使って印刷してから貼り合わせることになり大変だった。」
竹に直接フリーハンドで富士山を描いたかと思いきや、綿密な計算の上で制作しているのですね。もちろん、ろうそくの設置位置も、デザインした作品が綺麗に照らされる様に計算して、竹をカットしています。ちなみに、材料である竹は、区内の竹林から伐採しています。
さいごに、青木竹灯籠の会のメンバーでもある今宿公民館の古川館長より、『今宿いにしえのあかり』開催への思いを語っていただきました。
「3年ぶりの開催で、会場である大塚古墳公園のお披露目も兼ねています。整備された公園を知ってもらうのはもちろん、『今宿いにしえのあかり』が地域の人たちが交流する橋渡しになればと思っています。10月15日は、ぜひ1人でも多くの人に足を運んでいただきたいです。」
近年は、新型コロナ感染拡大や天候不良等で活動を自粛せざるを得ない時期が続き、高齢を理由に会を辞める方もいらっしゃったそうです。今回の『今宿いにしえのあかり』では過去の作品を設置するのみですが、青木竹灯籠の会が活動を再開する日を楽しみにしています。