ぶどう作りは試行錯誤の連続。「吉積ぶどう園」次期後継者の挑戦とは

ぶどう作りは試行錯誤の連続。「吉積ぶどう園」次期後継者の挑戦とは

写真=横川千夏・末本圭子・服藤悠一郎 文=横川千夏

今宿駅から南側へ向かい、202号線バイパスを越えると、今宿上ノ原地区に「吉積ぶどう園」があります。「吉積ぶどう園」では、10種類以上のぶどうを栽培し、毎年7月下旬から8月にかけて直売所で販売しています。

収穫・販売を間近に控えた7月初旬、次期後継者となる吉積文城(よしづみふみき)さんにお話を伺いました。おじいさまの代からぶどう園を営まれていたこともあり、小学生の頃からぶどう農家になることは考えていたそう。高校卒業後、農業大学校へと進学。岡山で半年ほどの修行を経て実家である吉積ぶどう園で、ぶどう農家としての生活を始めました。

ぶどう作りは試行錯誤の連続

上ノ原地区には、かつて40軒ほどのぶどう園がありましたが、今は3軒にまで減ってしまいました。ぶどうを市場に出すと価格が安定せず、後継者不足も起こってしまっているためです。そこで、吉積ぶどう園では、直売方式を導入し、6年ほど前から直売所を建てて販売しています。

ぶどう農家となり20年ほどになる吉積さんですが、ぶどう作りは毎年、試行錯誤の連続だといいます。たとえば、「皮の薄いぶどうが割れてしまうのはなぜなのか」という問題に対して、風を当てるのがいいのか、水をあげすぎないようにするのがいいのか、実験を繰り返していくといいます。

それでも、ぶどう作りを探求し続ける原動力となっているのは、お客さんの存在。「毎年来てくれるお客さんのために、1年間頑張っている」といいます。

ぶどうにかける思いと挑戦

そんな吉積さんには、ある目標があります。一つは、上ノ原地区にある耕作放棄地をワイン専用品種のぶどうを栽培する、ということです。今宿の田んぼの7割が飼料米用となっており、後継者不足もあり耕作放棄地も増えているといいます。地域のマイナス面を逆手に取り、ワイン作りという新たな挑戦を試みています。もう一つは、会社をつくり、人を育てるということ。そのために、JAの青年部や消防団とのかかわりなど、外との交流を大切にしているといいます。

今年の直売所での販売は、7月22日から開始予定(7月22~25日は先行発送受付期間。通常販売は7月29日~)。晴れの日が続き、ぶどうの糖度も上がっているそうです。この夏、今宿のぶどうを味わってみてはいかがでしょうか。

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